列車脱線死亡事故

本日2005年4月25日午前9時20分頃、兵庫県尼崎市、JR福知山線塚口と尼崎駅間の第1新横枕踏切の手前(兵庫県尼崎市潮江4)で、7両編成の宝塚発同志社前行き快速電車のうち、先頭の3両目脱線しました。1両目はマンションにめり込んでいます。
乗客は約580人、NHKが11時までに報道した所では消防によりますと現在までに2人が死亡139人がけがをしているということです。乗客によると、この車両は定刻より遅れていたために、普段よりかなりスピードを上げていたということです。

11:18分頃からの記者会見
司会
本日の宝塚志社前間の脱線事故が発生致しました。只今より***に弊社の社長と安全推進部長によります**の会見を始めさせていただきます。(司会の音声は不明瞭につき、よく聞き取れませんでした。)
JR西日本 垣内 剛社長
▼社長の垣内でございます。本日9時18分頃、福知山線塚口尼崎駅間で宝塚駅9時3分発同志社前行き10時15分着の快速電車が脱線し多くのお客様が負傷されている模様でございます。▼何よりも、まずお客様の救済を最優先として現在、当社社員も200名以上が現地で対応にあたり、また本社支社、現地に対策本部を設け情報収集等に当たっておるところでございます。▼今後も、私をトップとして全力でお客様の救済に当たって参ります。今後の新しい情報等につきましては、分かり次第、順次発表をしてまいります。▼繰り返しますが、負傷されたお客様の対応を最優先として今後全力をつくしてまいります。▼警察の情報によりますと、亡くなったお客様もおられるということで、被害にあわれたお客様、及び御家族の心中を察するに鉄道事業者として、非常に申し訳ない気持ちでいっぱいであります。▼現時点では、原因等が明かではございませんが、まずは、お客様の対応に全ての力を注いで参りたいと考えております。▼以上です。

11時37分、NHKは男性10人女性6人の死亡が確認されたと報じました。けが人は185人になったということです。

12時00分、NHKは事故車両の3両目に乗っていたのコヤマアナウンサーが撮影した事故直後の社内の様子を公開しました。死者は16名のまま、けが人は223人に増えました。12時20分頃、NHKで消防によると男性の死者が12名となり、計18名が死亡したと報道がありました。NHKで23分頃の報道によりますと、消防によると正午現在で男性13人女性12人の25人の死亡が確認されたということです。

  • 運転手は運転歴11ヶ月の23歳で、現在車内に閉じ込められている
  • 車掌は警察で事情聴取中
  • 前の駅でオーバーランして、定刻より1分半ほど遅れていた
  • 事故のあったカーブは70km制限、脱線する速度は計算中
  • 現場付近に列車と衝突したと見られる白く壊れた乗用車

13時からのNHKの報道によりますと、37人死亡239人怪我に。午後1時過ぎからのJR西日本の記者会見の内容。

  • 計算上、列車速度が133kmを超えると脱線する可能性がある
  • 当該運転手は昨年夏にも100M停車位置を過ぎたことがある
  • 線路とマンションとの距離は軌道中心から6m
  • 車掌が司令に対し無線・携帯電話で連絡中に事故発生(09:17:57〜時計ずれ整合中)
  • 車両の設計速度は120km
  • 脱線車両は3両ではなく4両(上空からは先頭3両しか確認できず)
  • 最近は線路の工事等は行っておらず、問題もない模様(線路計測車による計測)
  • 1両目 Tc207-17
  • 曲線諸元 R = 300,C = 97



2chでは、かなり早い時間からマスコミよりも先に脱線車両が4両であることが書かれていて、下手なマスコミよりよいなぁ…と思いました。それにしても、恐ろしい大惨事です…。言葉もありません。仕事も手に着きません(おい)

14:15ごろのNHKの報道によりますと、国土交通省によれば列車のATS自動列車停止装置は最も古いタイプのモノで速度制限の機能はなく赤信号での侵入のみ停止する仕組みで制限速度を超えて運転することが可能だったと言うことです(午前中のJR西日本の記者会見でもその様なことを言っておりました)。また、脱線防止のガードのようなものも設置されていなかったということです。このカーブは、特にきついものではなかったということです。
NHKの報道によりますと、消防対策本部によりますと14:30現在、死者は39人になったということです。15:06頃の報道によりますと、兵庫県警察本部が15:00現在の情報として男性22人、女性21人の計43人の死亡を確認したということです。また、外から確認できない1両目の中に、いまだ10名を超える方が閉じ込められているようだということですが、まだ救助活動は行えないということです。亡くなった方の数は信楽鉄道事故の42名を超えました。
JR西日本では11時、13時に続き、15時過ぎにも記者会見を開いています。

  • 5両目車両も脱線し、計5両が脱線
  • 当該運転手は昨日4月24日16:30から勤務
  • 当該運転手が、前回の100mのオーバーラン事故を起こした際の処分は訓告
  • 時間は精査されていないが、時系列は駅でオーバーランを起こした後、運転を再開し、車掌が司令に1分30秒遅れの報告をする。その後司令が運転手に呼びかけをするが、運転手は応答無し。その後、車掌が司令に携帯電話で連絡をしている所、急ブレーキ?がかかったとのこと。その後、車掌が脱線を確認し、司令に連絡。その後、対抗列車(下り)がちかぐちの手前の踏切で、人身事故発生の連絡を司令に。現在、詳しい時間の精査中。
  • 社員が現地に到着した時点で、レール上に「粉砕痕」を確認。事故との因果関係は不明。

NHKが15:25分に報じたところでは、亡くなった方の人数はさらに増え、男性24名、女性24、性別不明1名、計49名になったということです。NHKによると過去40年に日本で起きた鉄道事故では最悪の事態です。
NHKが16:15頃に伝えたところでは、16時前から、1両目の救出活動が始まりました。また、16:21頃に伝えた所では4:00現在、亡くなった方は男性25人、女性24人、性別未確認の1人の計50人になったということです。テレビ各局は特報番組を流しています。
NHKは17:30頃に、2両目の下敷きになっていた1両目に4〜5人の生存者がおり、数名を救急車で搬送したと伝えました。事故のあったカーブが始まってから71m位の所から「脱線痕」という脱線した時に見られる後がレールや枕木に残っていたということから、その当たりから脱線したようだということです。また、脱線した地点の11m手前に「粉砕痕」があったということで、JR西日本では置き石があった可能性もあるとしています。

21:00からのNHKのニュースによりますと、死者は50人、けが人は417だということです。現在も1両目の救出活動を行っていますが、救助のためのスペースが確保できないことから、なかなか作業が進んでいない様子です。
翌0時過ぎ、レスキュー隊員が1両目の乗客を救出しました。大けがをしているとみられるものの、意識はあるということです。NHKの0時前の報道によりますと、男性30名女性27名計57名が亡くなり、けが人は440人(うち重症は137人)になったということです。
今回の事故を受けて、NHKでは「列島縦断鉄道乗りつくしの旅」を、BSフジは「きかんしゃトーマス」(脱線シーンがある)の放送を差し替えるということです。
翌26日4:00からのNHKのニュースでは死亡した人がさらに増え、59名(うち身元が判明したのは48名)になったということです。午前2時40分頃に18歳の男性が大けがをした状態で救出されました。0時過ぎに救出された女性は、医師によりますと意識ははっきりとしているものの、血圧が下がり予断を許さない状態だということです。また、けが人も442人(うち重症は139人)に増えました。亡くなった方の年齢を見ると18歳くらいの人も何人かいて、だいたいが20代〜40代の若い人なので…なんとも。
翌26日3時過ぎ、衝突された黒い自動車が撤去され、翌4時過ぎ、相次いで3人の死亡が確認されました。翌午前7時過ぎ、19歳の男性が救助され病院に搬送されました。翌26日9:30頃から列車の撤去を開始しました。駐車場の車から漏れ出たガソリンの匂いがしたために、消化剤をまいての作業となっています。
翌26日午前10時頃に警察による家宅捜索がはじまりました。翌26日11時30分現在、死者は73人(男性41人、女性32人。68人の身元が判明)、けが人は441人となっています。未明に救助された女性は、山場は越えたものの合併症などの危険があるということです。また、同志社大学では、記者会見で学生のうち2人が死亡、22人が負傷、安否不明1人であると発表しました。また他に乗り合わせた人が5人いましたがけがなどはなかったということです。午前10時すぎのJR西日本の記者会見

  • 伊丹駅でのオーバーランは8mではなく40m(車掌と運転手が口裏を合わせると車掌が証言?)
  • 当該運転手は過去に3度、訓告や厳重注意処分を受けていた

今朝2時40分頃と朝の7時過ぎに救出された男性は、いずれも集中治療室で治療を受けているということですが意識があるということです。また、共同通信が12時4分に配信した記事によりますと、テレビ大阪の取締役東京支社代表兼支社長とその妻が亡くなったということです。営業幹部会議に出席する途中に事故にあったということです。また、遠足に行く途中だった兵庫県川西市の県立川西北陵高校の3年生の女子生徒16人も乗っており、17歳の女性一人が死亡、一人が安否不明、残りの生徒も7人が重症、残る7人が軽傷を負っていたことがわかりました。毎日新聞経済部の久田宏記者(30)は1両目の後部に乗っていましたが無事だったとのことです。
翌26日17時からのJR西日本の会見

  • 当該運転手は社交的で知人も多く運転手の登用試験では優秀な成績だった

今回の車両には、非常ブレーキをかけた際に5秒前からの速度を記録する装置が付いていましたが、翌26日19時からのNHKのニュースで、制限速度の70kmから30kmほど速い、時速100kmで走行していたと記録されていたと報じました。他の番組で専門家らは速度オーバーのみでの脱線は考えにくいと話しています。19:00現在、一部の車両を撤去しつつ、引き続き捜索が行われています。
翌21日21時からのNHKのニュースでは、警察と消防が新たに数人〜数十人の人が車両の中に横たわっているのを確認したということです。いずれも生きている様子はないということで、現在確認されている73名よりさらに増える可能性があります。また、脱線の理由は分かっていませんが、線路や枕木には原因となるようなものは見つかっていないということです。
翌26日22時からのニュースは22時30分前、男性と女性各1人の死亡を確認し死者数が75人になったと伝えました。22:30分までにもう一人の死亡が確認され、死者は76人となっています。
翌27日の午前0時のNHKのラジオニュースでは、3両目を撤去した後に2両目と1両目から相次いで6人の死亡を確認し、死者は79人になったということです。1:05分のニュース終了間際、相次いで8人の死亡が確認され、男性44人・女性37人の合わせて81人が死亡したと伝えました。いずれも2両目から発見されたということです。朝5:30のテレビのニュースでは、新たに8人の死亡を確認し死者は89人になったと伝えました。昼11:00分からのニュースでは男性50人女性41人の計91人が亡くなり、うち8人の身元が分かっていないということです。午後19時頃のニュースでは死者は95名になっていました、2両目の車両から相次いで発見された為に増えて、これ以降ほ死者数は増えず、翌28日午前1:30現在、死者は97人が確認されています。現在1両目の捜索が行われています。28日朝までの1両目の捜索により、先頭車両の前の方にいた男女各2名の4名が発見され、28日午前11時までに死者はついに100人を超えて、101人(男性56人女性は45人)となりました。従来20mほどであった1両目の車両は10mほどにつぶれていたということです。車両はつっこんだ先のマンションの地下駐車場にめり込んでおり、ドアは全てはずれ、自動車と車両が一緒になってしまっているということです。車外に保おり出された乗客もおり、救助隊は車両に入ることができる状態ではなかったということです。鉄道事故で死者が100人を超すのは1963年の横浜市での事故以来だということです。午後4時時点で確認された死者数は105人で、午前10時ごろに什器でマンションから引き出された1両目の車両から相次いで8人が発見されてます。この中には運転士の遺体も含まれており、104番目に発見されたということです。また、事故の原因について、レールに傷などが少ないことから転覆脱線ではないかという見方が強まっています。28日午後5時ごろまでに、遺体安置所に安置されていた遺体は全て家族に引き取られました。
翌29日の朝4時時点で、死者は106人となり、捜索はほぼ終了し消防の対策本部は解散しました。29日は警察による捜査が行われています。
5月10日現在、病院で1人が死亡し死者は107人になっています。マスコミでは、事故発生後にゴルフや宴会を行っていたJR西日本の社員をバッシングすることに力を入れ、他局は勿論NHKでも社員旅行や政治家の後援会など、小さいものや遠くの区画のものも含めて洗いざらい報道しています。事故原因は以前として不明ですが、速度の出し過ぎが主要因でその他のいくつかの要因が複合して起きた事故だと見られています。事故車両に乗っていた人の話から、車体を安定させるバネが故障していたのではないかとか、JR職員から事故車両がブレーキが利きにくい癖があったなどの証言が出ていますが、いまははっきりしません。また、事故後、自転車が線路上に放置されたり置き石が20件以上相次ぎ数人が警察に捕まっています。捕まった人は大きな騒ぎを起こしたかった等と話していると言うことです。JR職員に対する傷害事件なども起きています。
5月11日現在、新たに集計しなおした所9日現在で、怪我540人(うち入院121)、死者107人となっているということです。
6月19日午前、運転を止めていた宝塚駅と尼崎駅の間、17.8kmの区間で運転が再開されました。被害者への説明が、運転再開直前だったので否定的な意見も多かったようです。午前5時に尼崎方面に向け出発した駅では、好奇心で始発の電車に乗る人や報道陣で溢れていました。JR西日本では、これまで新型のATSや速度を遅くして停車時間を長くするダイヤの改正などを行い安全対策を行ってきました。