アメリカ議会下院の外交委員長、日本国首相の靖国参拝に懸念

アメリカ議会下院のハイド外交委員長が、日本政府に対し次のような懸念を書簡で伝えました。

NHK】「日本と近隣諸国との間の対話の前進を阻害するとすれば、きわめて残念だ」【共同通信】「靖国神社はアジアや世界において第2次世界大戦の未解決の歴史、さらに太平洋に戦争を引き起こした軍国主義的な姿勢のシンボルになった」A級戦犯を裁いた極東国際軍事裁判が勝者の押しつけた正義ではなく、真の正義だと強調【毎日新聞】「太平洋戦争での軍国主義の象徴」「第二次世界大戦での戦犯も合祀しており、日本政府関係者の度重なる神社参拝には抵抗感を感じる」【時事通信】「遺憾」

ハイド外交委員長(81)は共和党員で、イリノイ州出身。当選16回の下院の有力議員だということです。米海軍に従軍してフィリピン海戦などに参戦した経験もあるとのこと。アメリカの共和党は現在のアメリカの政権政党で、比較的日本に対し融和的な政党とされています。Wikipediaの記事によると、支持母体はキリスト教右派や退役軍人協会、反ユダヤとしてのアラブや重工業を営む人などで、企業や個人の自由、減税や規制緩和を重視する政党だということです。
靖国神社参拝について、アメリカ政府としては中国・韓国との関係修復を日本側に促してはいますが、是非については言明を避けています。
これを受けて、書簡を受け取った日本の加藤良三駐米大使は次のように話しています。

日本経済新聞】「抗議の書簡という性格では必ずしもない」「アジア各国の対話が進むことはどの国にとっても利益になるが、対話が阻害されるとすれば残念との趣旨だった」

ちなみに第一報は韓国の朝鮮日報で、日本のマスコミは朝鮮日報の報道を受けて報じたかたちです。