世界の青空文庫

日本では著作権の消失した書籍を有志の人が入力・検証してインターネットで公開する青空文庫という活動があります。毎日2〜3作の作品が追加されており、公開作品の数は5,000に達しようとしています。例えば、「銀河鉄道の夜」や「吾輩は猫である」など、近代の体外の名作は揃っています(「学問ノススメ」や「雨ニモマケズ」は準備中らしい)。
…これとは何も関係有りませんが、アメリカではIT関連企業が図書館の本のWEB公開サービスに力を入れています。これはWEB上での書籍販売大手のAmazonが、書籍中の文章を検索して購入したい本を探せるようなシステムを作った事がきっかけで、検索システム大手のGoogleが米国の図書館の著作権が消滅した書籍の全文検索サービスを開始したほか、今回ソフトウェア大手のMicrosoftは協力関係にある大英図書館と協力して、、著作権が消滅した書籍約10万冊をデジタル化するということです。来年中にも2500万ページが検索可能になると言うことです。
世界中の本が読める図書館があれば…というのは、人類の昔からの夢でした。それがインターネットを利用して、実現されつつあるというのは感慨深いものがあります。
ちなみに、日本の国会図書館も国会議事録(http://kokkai.ndl.go.jp/)のほか、重要文化財・彩色資料等の画像データを約37,000コマと、明治発刊以降の書籍およそ59,900冊の画像データ公開しています。「伊能日本実測小図」とか昔の世界地図とか「大和形船製造寸法書」など、いろいろ公開されています。こちらは画像ベースで書籍の内容については検索しにくくなっていますが、利用されている書体や本の装丁などがわかります。
NHKデジタルアーカイブである「NHKアーカイブスhttp://www.nhk.or.jp/nhk-archives/)」という施設を設置して、施設内では映像を視聴することができるほか、WEBで保管してある映像の情報について知る事ができます。…こちらもインターネットで公開できれば素晴らしいと思うのですが。