NHK再編問題

2006年6月6日、竹中平蔵総務大臣の私的懇談会である「通信・放送の在り方に関する懇談会」が日本放送協会NHK)再編についての報告書をまとめました。主な内容は次の通りです。

  • 受信料支払い義務化
  • チャンネル数削減
    • 衛星放送(BS)を1波に(現在3波)
    • FMラジオ廃止

NHKの再編については自民党公明党も独自に案を練っていますが、具体的なチャンネル数の削減数や娯楽番組のスクランブル放送(有料化)に言及したのは「通信・放送の在り方に関する懇談会」が初めてだと思います。
これを受けてNHKは2006年6月20日に見解を示しました。主な内容は以下の通りです。

  • BSのチャンネル削減は放送サービスの低下を招く
    • 視聴者のご意見や要望を調査する
  • 受信料支払い義務化は国民的議論・視聴者理解が大前提

例えばNHKBS1は報道・ドキュメンタリーチャンネル、BS2は娯楽チャンネル、BS3はハイビジョン総合という具合に内容が異なっています。特にBS1では有用なドキュメンタリーや世界各国のニュース番組が放送されており個人的には無くなって欲しくないと思いますし、BS3も大河ドラマや各種スポーツ番組、大規模ドキュメンタリー番組などハイビジョンで放送しています。BS2はアニメ番組などを放送しており、どれも無くして欲しくないと思います。FM放送についても、聞いている人は多いと思います。
受信料の支払いについても安易に義務化されれば事実上の「国営放送」となり、現在ただでさえ問題になっている予算決定の在り方について良くない方向に向かうように思います。
「通信・放送の在り方に関する懇談会」の報告については自民・公明両党とも拒否する方向のようですし、このまま簡単に通ると言うことは考えにくいとは思いますが、よく議論の上、方向を吟味して欲しいと思います。
ただ、「通信・放送の在り方に関する懇談会」の提唱する『放送と通信の融合』については賛成です。特にNHKの作った番組は、視聴者がいつでも見られるようにするぐらいが当然の責務だと思う。