イスラエル、国連関係基地空爆で4人死亡

イスラエル軍は連日、隣国レバノンイスラエルシーア派組織「ヒズボラ」がイスラエル軍の兵士を拉致したとして、レバノンに攻撃を加えています。レバノンではこれまでに市民など380人ほどが死亡、イスラエルでもヒズボラの攻撃を受けて40人ほどが死亡しており、大変な状況が続いています。
2006年7月25日、イスラエル軍レバノンに駐留している国連レバノン暫定軍(UNIFIL)のレバノン南部国境地帯ヒアムにある基地を空爆、4人が死亡しました。死亡したのは、それぞれカナダ・中国・オーストリアフィンランド国籍の人だということです。この攻撃について国連のアナン事務総長は「基地が意図的に狙われた」としてイスラエルに対し調査を要求する声明を出しています。イスラエル外務省報道官は「国連要員を標的にしたものではない」と述べているということです。レバノンでは2006年7月16日にも、休暇でレバノンを訪れていた子ども4人を含むカナダ人7人が空襲に巻き込まれて死亡しており、カナダの人可哀想。
アナン事務総長の発言が何を根拠にしたものかは分かりませんが…、イスラエルならやりかねないのも確か。ちなみに先日アメリカのライス国務長官レバノン入りしましたが、この時はイスラエル側の攻撃は行われなかったということです。
(以下2006年7月27日追記)
攻撃されている最中にUNIFILの司令官や、ニューヨークの国連本部でもマロックブラウン副事務総長などがイスラエルに対し繰り返し攻撃の中止を求めたと言うことですが、2006年7月25日の午後1時20分に始まった攻撃は7時半ごろまで続き合わせて21回着弾、4発が施設に命中したと言うことです。以下、国連の発表。

  • 現地時間25日午後1時20分 イスラエル空軍機が基地200mの地点に空爆
  • 午後1時24分 〃
  • 午後1時29分 〃
  • 午後1時35分 〃
  • 午後2時28分 100mの地点に空爆
  • 午後2時28分 300mの地点に空爆
  • 午後2時36分 〃
  • 午後2時42分 〃
  • 午後2時51分 200mの地点に空爆
  • 午後4時32分 300mの地点に空爆
  • 午後6時29分 100mの地点に空爆
  • 午後6時29分 イスラエル軍の砲撃4発が基地に命中
  • 午後7時15分 100mの地点に砲撃3発
  • 午後7時16分 イスラエル軍の攻撃
  • 午後7時17分 UNIFIL本部との連絡が途絶える
  • 午後7時17分 イスラエル軍の攻撃
  • 午後7時30分 空爆で基地に直撃弾、監視要員4人が死亡
  • 午後9時30分 砲撃が続く中、装甲兵員輸送車の救援隊が到着、3人の遺体を確認