タイタンにメタンの湖

1997年10月に打ち上げられた土星探査機「カッシーニ」が2006年7月22日に合成開口レーダーで撮影した土星の衛星「タイタン」の地表の画像が、NASAのジェット推進研究所によって2007年1月3日に公開されました。
http://saturn.jpl.nasa.gov/multimedia/images/image-details.cfm?imageID=2432
公開された画像は合成画像で、地表とおぼしき場所が茶色、レーダーの反射の弱い部分が青〜黒に着色されています。湖の大きさは直径3〜70km程度だとか。
「タイタン」は、1655年3月25日にクリスティアーン・ホイヘンスによって発見された土星の衛星です。太陽系の衛星の中では木星の衛星「ガニメデ」に次ぐ2番目の大きさで直径は約5150km。窒素(97%)とメタン(2%)の厚い大気を持っていることが特徴で(これほど厚い大気を持った他の衛星は知られていない)表面気圧は地球の1.6倍。。仮に液体が存在すれば生命体が存在する可能性が高くなるので、以前から注目されてきました。現在までに太陽系で液体の湖を持つと確認された天体は地球とタイタンだけです。
「メタン(CH4)」は、炭素原子1個に水素原子4個が結合した化合物で、地球の大気中にはガス状になったメタンが平均0.00022%存在しています。融点は−183℃で沸点は−162℃。