1999年に志賀原発1号機で点検中の原子炉が臨界に

2007年3月15日の北陸電力の発表によりますと、1999年6月18日午前2時頃に定期点検中で運転が停止されていた志賀原子力発電所1号機(沸騰水型軽水炉BWR・54万キロワット・1993年7月30日運転開始)で、89本全て挿入されていた制御棒のうち操作ミスで3本が抜け、手動で制御棒が戻される間の15分間、臨界状態になっていたということです。原子炉圧力容器、原子炉格納容器とも蓋が開いていましたが放射能漏れは無かったと言うことです。当時は制御棒が正しく動くか1本ずつ確認していたということで、原子炉の緊急停止装置は作動しない状態だったと言うことです。なお、出力は通常運転の1%未満で、作業員などに影響はなかったということです。



報道によれば2007年3月17日に、関係者により保管されていた当時の原子炉内の状況を示すモニターのコピーが見つかったそうです。モニターに記録されていた内容は次の通りだそうです。

  • 1999年6月18日
    • 午前2時17分27秒 制御棒の降下始まる
    • 午前2時18分43秒 中央制御室で核分裂の炉内計測器から警報、他5つの警報
    • 午前2時19分59秒 4つの警報同時に(原子炉自動停止信号も出される)
    • (調整弁が閉じていたため、制御棒の再挿入に手間取る)
    • 午前2時33分??秒 制御棒再挿入