「ドラえもん」の最終回を勝手に描いた作家が謝罪

藤子・F・不二雄先生の人気漫画「ドラえもん」。先生が亡くなったことで未完作品となっていますが*1、ネット上では最終話について幾つかの創作が出回っています。一つは1986年頃に都市伝説として広まったもので「この話は植物状態の主人公(のび太)が見ていた夢である」というもの。マスコミなども取り上げるなど大きな騒ぎになったと言うことで、藤子・F・不二雄先生自ら否定するコメントを発表されたそうです。もう一つはドラえもんのファンが作ったもので「ドラえもんの発明者は実はのび太だった」というものです。テレビ番組でタレントなどがドラえもんの最終回として紹介するなどしたために広範囲に流布、この話を作ったファンの人は責任を取る形で自身のファンサイトを閉鎖されました。
2005年、熱狂的なドラえもんファンである漫画家が「ドラえもんの発明者は実はのび太だった」という話を元に漫画を執筆、同人誌作品として発表しました。A5版オフセット20ページで1冊500円、表紙はオリジナルの小学館てんとう虫コミックスの体裁で、1万5千部発行されたと言うことです。絵も原作によく似ており、第三者によってWEB上でも公開されました。
当初は版権を持つ小学館・藤子プロ側も問題にはしていなかったのですが、本物の最終回と間違えて問い合わせる人が多かったと言うことで、同人誌を発行した漫画家に販売中止と回収を要請。2007年5月9日の報道では、漫画家が小学館・藤子プロに謝罪し、売上金の一部を支払っていたことが分かったと言うことです。支払われた金額は数百万円だとされています。
ファンとして…、敬愛する作品を模倣したい気持ちは分かりますが、勝手に書き換えて欲しくないとも思います。難しいところですが、刑事事件や民事裁判などに発展せずに穏和に解決して何よりです。



ところで、アメリ連邦通信委員会のこちらのイメージキャラクターは、いまだそのままですか?藤子プロが正式に抗議していると聞いているのですが…
アメリカ連邦通信委員会のイメージキャラクター

*1:学年誌連載の都合上、最終回にあたる話は存在するが実質的に完結していない