中華航空機、エンジンから出火し炎上
2007年8月20日、台北を出発し10時半頃に那覇空港に着陸したチャイナエアラインの旅客機(中華航空120便/ボーイング737-800型機)が、着陸後に駐機場41番スポットに向かう途中か10時34分に到着した駐機場にて、10時35分頃に左側のエンジンから出火し、機体が激しく炎上した模様です。乗客155人は全員降りて無事、パイロット2人も脱出したということですが、乗員4〜6人の行方が分かっていません。映像によると、機体が全て燃えて、翼より後ろの部分が折れており、全体的に左側に斜めに傾いています。非常口の滑り台が出されているので、乗客は非常口から脱出したのでしょうか。11時〜11時30分頃には消火が確認されたらしく(鎮火報告は11時37分)、炎上した機体の中から数人の乗員を運び出し病院に搬送している模様です。
- 9時15分
- 台北を出発
- 10時27分
- 那覇空港に着陸
- (予定では10時45分に着陸)
- 10時34分
- 自走して駐機場に到着
- これまでには異常なし
- 右のエンジンから油が漏れていたという情報があり
- 到着直後にパイロットがエンジンから炎が上がっているのを確認していた?
- 10時35分
- 左のエンジンが爆発炎上
- 爆発する前に煙が出ていた模様?
- 10時34〜37分頃
- 乗客がシュートにて脱出
- 主翼の下では油が炎上している
- 10時37分頃
- 数回の爆発音がする
- 10時38分頃
- 消防車が到着、消火を開始する。
- 10時40分頃
- テレビで放送されている映像では既に機体が燃えている
- 11時10分頃
- 煙は上がっているが、コックピットなどに消防隊のはしごなどがかけられている
- 11時37分頃
- 鎮火報告。既に消防隊員などが機体内の捜索を始めている。
消火は極めて迅速に行われた模様で、出火後すぐに消火が始まった模様ですが、火の周りが早かったらしく、ほんの数分で機体全体が火に包まれた模様です。
12時前の報道によれば、乗客が降りて清掃中に出火したと言うことです。出火したエンジンは無くなっていたと言うことで、爆発的な炎上があった模様です。12時過ぎの報道によると乗員6人全てが救出されており、1人が怪我をしていると言うことです。また乗客は幼児2名を含めると157名で、脱出シューターで脱出したと言うことです。乗客は8名全員が無事だが、1人の怪我の程度は不明だと言うことです。
ボーイング737は主に短距離で利用されている主要な旅客機です。800型機は第3世代/737NGシリーズと呼ばれる最新型で、ウイングレットを搭載することで燃費を向上させることができます。Wikipediaによれば、現在までに機体損失事故は3回起きており、2回の事故で269人が死亡していると言うことです。
中華航空/チャイナエアラインは、中国の代表的な航空会社です。AirSafe.comによると、エジプト航空に次いで、全世界で2番目に事故が起きるリスクが高い会社だと言うことで、事故の発生率では定評があります。日本では1994年4月26日に名古屋空港で台北発の中華航空140便(エアバスA300B4-600R型機)が自動操縦の誤作動のため失速・墜落し炎上、乗客249名と乗員15名が犠牲になる事故を起こしています。また、1998年2月には台北郊外で着陸に失敗し約200人が死亡、2002年5月には台湾南西沖でボーイング747-200型が空中分解する事故を起こし225人の犠牲者を出しています。
午後3時には、乗客らが脱出している様子を民間の方が撮影した映像がテレビで流れました。その映像を見る限り、前後のシューターから乗客が脱出している時には、主翼の下で流出したと見られる油が燃えており、大量の黒煙が上がっていました。また、乗客が脱出し終えたしばらく後、炎上している旅客機から十分に離れた頃に爆発音がして炎の量が増えるのが確認できます。