IE7制作中?

ITmediaの記事によりますと、現在米Microsoft社は、次期Internet Explorer (IE)について、ユーザーや開発者から積極的に意見を募っており、IE7*1が登場するのではないかという憶測をよんでいるということです。意見はblogやwikiを通じて集められており、以下のような内容の意見が多いということでした。

  • CSSへの対応
  • PNGのアルファチャンネルへの対応
  • タブブラウザ
  • ポップアップ遮断強化
  • cookie管理強化
  • ダウンロードマネージャーの機能向上
  • RSS
  • プライバシーオプションの機能向上

上の二つは主に開発者、下の方はユーザーからの意見になります。CSSというのは、WEBページのレイアウトなどを指定する規格で、CSSに完全に対応すればより緻密なデザインが容易にできるようになります。PNGというのは、画像形式の一種で「アルファブレンド機能」を利用することで、画像を半透明に透過させることができます。今までWEBで利用されてきた画像形式、すなはちGIFとJPEGにはアルファブレンド機能は無く、また、他のブラウザではアルファブレンド機能に対応しています。画像を半透明にすることができるようになり、半透明のフィルムを重ねたような効果が再現でき、デザインの幅が大幅に広がります。
タブブラウザ化というのは、一つのウィンドウ内で複数のWEBページを開くことができるようにするということです。具体的にはページの端に「タブ」と言われる取っ手様のものを表示し、そこをクリックすることでファイルを開くような感覚でWEBページをブラウジングできるという寸法です。こちらもIE以外のブラウザではほぼ標準になっています。ポップアップ遮断機能は、新しくウィンドウを開いて表示される広告を表示させない機能、cookie管理機能は、掲示板や通信販売のサイトなどで名前などの情報をパソコンに記憶させておきいちいち入力する手間を省いたり、何度目の訪問か集計してどんな人がどんなページを見たり商品を買ったりしているか追跡する目的で使われるcookieを制限して管理する機能です。後の二つは割愛。RSSは、WEBサイトの更新情報などを記録するデータ形式で、たとえばOperaでは、RSSファイルを巡回して更新のあったWEBサイトを表示するようになっており、更新内容を一覧形式で表示できるようになっています。
個人的には、SVGJPEG2000への対応を期待します☆SVGベクター形式の画像形式で、たとえば円とか四角形などの単純な図形を書くときに容量が大変少なくなる特徴があり、また拡縮しても画像の劣化がないという特徴があります。JPEG2000は、現在写真などを圧縮するのに広く利用されているJPEG形式の後継の画像形式で、同じ画質であればJPEGより30%ほど容量を減らすことができます。また、様々なオプションがあり、画像を効率的に圧縮・管理することが可能になっています。新聞社や医療機関などを中心に、画像を大量に扱うところをでは普及し始めていますが、いずれも新しい画像形式であるために、一般的にはあまり利用されていません。(ただ、現時点で、いずれも多くのソフトがサポートしているので、利用しようと思えばいつでも利用できる状況にはあります。)
次期IEは、次期WindowsLonghorn」と同時に公開されるのではないかという意見もありましたが、Longhornの開発が遅れており、あわせてIEに相次いでセキュリティー上の問題が見つかりシェアが下がっていることから、Longhornより前にIE7を登場させたい考え…なのでしょうか。現時点でIEは一世代遅れたブラウザになっています。かつてNNがそうであったように。

*1:一部ではIE.netなどとも呼ばれています