『森氏発言:ゲームで自閉症になる』

All Aboutの記事によりますと、「ゲームをするとゲーム脳*1になる」という見解で有名な日本大学文理学部森昭雄教授(脳神経科学)ですが、小学校で行われた講演で、「テレビゲームが原因で自閉症になる」「最近、自閉症の発症率が100人に1人と増えているのは、ゲームのせい。先天的な自閉症の数は変わらないので、増えた分はゲーム脳による後天的自閉症だ」と発言したということです。
http://allabout.co.jp/game/gamenews/closeup/CU20050201A/index.htm
これに対し、記事を書いた人が日本自閉症協会東京都支部に問い合わせたところ、水田様という人から次のような返答があったということです。森教授は、特に何も意識することなくこの様な発言をされたと思うのですが、自閉症の方に与える影響は並のものではないと思い、以下、水田様のメールとされる内容を、僭越ながら転載させて頂きます。

 このような説を伺うのは、初めてでございます。
 自閉症にしっかりかかわっている関係者なら、信憑性があると受け止める者はいないと思われます。
 これまでもTVの見せすぎが後天的に自閉症を作ると発言された方がおられ、私どものサイトのトピックスのページ(http://www.autism.jp/k-00.htm)には、【テレビ視聴と自閉症】というタイトルで、このことについての各方面の見解をまとめて掲載しております。
 このたびは、「ゲームが・・・・」という説がでたかと、非常に残念で、悲しい気がいたしております。
 大学教授という職にある方が発言されると、その方のみの意見であっても、まるでその方面の専門家から認知されている説のように、世間に受け止められやすいですね。
 不用意な発言が、どれほどの当該障害児・者とその家族を傷つけることになるかを、お考えになってほしいものだと思います。

教授がご自身の見解を述べるのは当然のことですし、非難するようなことではないと思いますが、もし本当に先ほどのようなことを述べたのだとすれば、森教授の発言はあまりに軽率だと思います。とりあえず、確認を取ります…。
日本自閉症協会東京都支部
教授発言のソースはこちら。http://members.jcom.home.ne.jp/take-yabu/tomogamebrain.html

*1:脳の活動状態を表す脳波のβ波が、前頭前野からはほとんど出ていない状態で、キレやすい状態だという