新教皇、ベネディクト16世曰く

教皇の死を受けて、キリスト教ローマカトリック教会の最高位「教皇」の座に着いたベネディクト16世は、現在世界的に人気でアメリカのハリウッドでもシリーズで映画化されている児童書(ファンタジー小説)である「ハリーポッター(原題:Harry Potter/著者:J.K. Rowling、日本語訳は松岡佑子で静山社より)」について批判する本を出版した人に対し手紙を書き、次のように書いたということです。

ハリー・ポッターについて人々を啓発することは良い行いだ。同作品は、気づかぬうちに作用する巧妙な誘惑であり、それ故に、魂に宿るキリスト教精神が正しく育まれる前に大いに歪められてしまう」(ロイター)

報道によると、「ハリーポッター」を批判した本である「Harry Potter− Good or Evil」を書いたドイツ人著者が2003年に受け取った2通の手紙の抜粋を、自身のWEBサイトで公開したもので、バチカン当局とドイツ人著者のコメントは得られていないということです。
アメリカなどの一部のキリスト教原理主義者の団体などは、ディズニー作品などを「魔法を使う」として非難していますが、教皇に就任する前(当時の名前は、ヨゼフ・ラッツィンガー)の話とはいえ、教皇が個別の作品に対し批判することは珍しいのではないかと思います。…どうなのでしょう。
ちなみに、教皇はロンドンの地下鉄爆破などの同時多発テロの後、テロリストを非難しており、日本で大きく報道された中では、就任後の最初の大仕事でした。