次期Windows(コードネーム「Longhorn」)の正式名称は『Windows Vista』に

世界最大手のソフトウェア制作会社で、世界一のシェアを誇るパソコン向け基本ソフト(OS)を作っているアメリカのMicrosoft社が2006年にもリリースする予定の、次期パソコン向け基本ソフト(OS)の正式名称は『Windows Vista(ウィンドウズ ビスタ)』になりました。米マイクロソフト社が2005年7月22日に明らかにしたもので、英語の「view」に当たるイタリア語、美しい眺めや景観、パノラマ、未来への展望といった意味があるそうです。同時にロゴも発表されました。歴代のWindowsのロゴを踏襲し、ちょっと白めで軽い感じになっています。正直、そろそろ飽きました(爆
長らく「Longhorn(ロングホーン)」というコードネームで呼ばれていた、このOSは、それまでDOS上で動作していたWindowsが完全に一つのOSへと変わった1995年発表のWindows95以来の初めての大幅な改訂で、それまでサーバー用のOSとして利用されていたWindowsNTカーネルを統合したパソコン用OSのWindows XPの次期バージョンにあたります。GUIを全て3Dで表示したりする、統合プレゼンテーションエンジンの「Avalon」や通信モジュール「Indigo」、ファイルシステムWinFS」など、新しいアーキテクチャが多数搭載される予定です。しかし、開発が数年単位で遅れており、特に革新的な検索機能を実現するとされるファイルシステムWinFS」は、Longhorn発表当初は縮小版が搭載される見込みです。また、当初Longhornでのみ提供するとしていた、IE7や他のモジュールもXPや他のソフト向けにに移植される予定が進んでいたり、コマンドラインスクリプトを実現するMonadなど搭載が見送られるアーキテクチャも増えています。
マイクロソフト社ではWEBサイトを新たに設け(2005年7月23日午前5時現在日本語版は無し)、新OSの概要などを説明しています。また、正式名称発表時の様子をビデオで公開していますが、まるでアメリカの大統領の演説かよ…と、思うほど熱心な信者(社員かプレス関係者?)で溢れており、何千・何万という人が埋め尽くしてそうな客席の上をカメラが移動し、大量にドライアイスが噴射され、怪しい黒スーツとシルクハットの男により正式名称が発表される?と同時に、観客が立って拍手をしていました。

ビスタと言えば、トヨタビスタとか、ブエナビスタとか。
夕方までには日本語のページも準備されたようです。

詳細は、後日またこのページをご確認ください。

Windows Vistaには期待半分、心配半分です。現在のWindowsの描画やマルチメディア関係のAPIは基本的にWindows95の頃からほとんど変わっておらずDirectXなどのOSのカーネル部分とは若干離れた部分で動作するAPIを利用して実行されています。GUIについても同様で、キーボードとマウスでの利用を前提としており、デザインについても自由度は低く利用しづらくなっています。プロセッサの高速化で一部ソフトウェアでは実用化されている音声による操作についても、OSレベルでは対応していません。また、ファイルの操作についても、扱えるファイル数や文字数、総容量などの拡張を除けば、基本的な所はFATなどの古いファイルシステムと変わっていません。メタデータ対応の強化や、フォルダシステムの強化など期待しています。自称デザイナーなので、良いデザイン=作業効率の良いレイアウトだと考えておりますゆえ、視覚的にも機能的にも良いデザインを期待しております。
逆に心配なのが、処理速度の低下です。高性能のパソコンを利用すれば、どんなに重いOSでもサクサク動かすことができますが、それでは本末転倒です。基本的な機能は全て包含した上で、処理の速いOSを期待するのですが、いつもの例からすると、今度も恐ろしく遅くなりそうな予感です(根拠無し)。処理が不安定なのも心配ですが、セキュリティー問題と合わせて、その点は設計段階から考慮されていることを願っております…バグフィックスでどうにかなることだと思いますし。
DTP関係では、ディスプレーに解像度の概念を入れて超高解像度環境へ対応してもらうとか、画面上のオブジェクトを自由に拡大縮小や移動をできるようにするとか、カラーマネジメントにもっと積極的に対応してもらうとか、ポインティングデバイスを2つ以上同時に利用できるようにするとか、仮想的に複数の画面を作って自由に並べられるようになるとか、…夢はいろいろありますが…。