ジェット推進研究所「太陽系10番目惑星発見」と発表

29日に米航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所(JPL)が「太陽系10番目の惑星を発見した」と発表しました。2003年10月31日に発見された「2003 UB313」という天体の観測データを分析した結果、2005年1月8日に冥王星より大きいことが判明し、今回の発表となったようです。この天体は、太陽と冥王星の距離の2〜3倍の距離に位置するカイパーベルトに存在し、現在の太陽からの距離は約145億km、軌道は楕円で太陽に最も近づくと距離は53億kmになるということです。大きさは冥王星の1.5倍はあると思われ、スピッツァー宇宙赤外線望遠鏡(Spitzer)で見つけられないことから、月よりは小さく直径3,000km以下とみらるそうです。公転周期は560年、軌道面は45度傾いており、表面には氷点下243℃程度でメタンなどが存在するとみられます。現在18.5等級です。
今回、第10番惑星と見られる天体を発見した惑星天文学のマイク・ブラウン准教授が率いる研究チームは2003年にも、惑星に近い天体である「セドナ」を発見しています。今回の天体は冥王星より大きかったことから、惑星だと判断したそうです。
この天体について、国際天文学連合で惑星と認めるか議論されます。新しい惑星だと判断されれば、1930年の冥王星の発見以来75年ぶりの太陽系の新惑星発見となります(日本経済新聞は「この惑星は今年1月8日に見つかっていたが、その後の観測で冥王星より大きく、惑星であることが確定した。」としてます。)。名称については、すでに国際天文学連合に提案されているということです。