輸入した米国産牛肉に特定危険部位が混入

本日、中川昭一農林水産大臣が記者会見で発表した所によりますと、アメリカから輸入したアメリカ産牛肉に、脊柱の一部が混入していた疑いがあるということです。牛海綿状脳症BSE)の影響で、先日まで輸入がストップしていたアメリカ産の牛肉ですが、牛海綿状脳症BSE)の病原体であるタンパク質の異常プリオンが蓄積しやすい脳や脊髄などの「特定危険部位」を取り除くことなどを条件に輸入が再開されていました。

中川昭一農林水産大臣「確認されたら重大な問題だ」「確認されれば当然輸入の再停止もあり得る」「事実とすれば極めて遺憾。輸入プロセスの重大な違反だ。米国に厳重に申し入れたい」

なお、昨日開かれた食品安全委員会の専門調査会では、次のような発言がありました。このように輸入再開については、疑問の声が多く、問題になりそうです。

吉川座長「再開前に両省が米国に行って見てきて、それから再開だと思う」
寺田雅昭・食品安全委員長「これでは国民が牛肉について耳を貸さなくなる」

2006年1月20日20時39分、NHK総合でニュース速報が入りました。輸入の全面停止が決まったようです。共同通信社のWEBサイトを見たところ、次のような記事が掲載されていました。

米国牛肉は全面停止と報告 中川昭一農相
【20:16】 小泉純一郎首相は20日夜、米国産牛肉の牛海綿状脳症(BSE)問題について、中川昭一農相から米国からの輸入を全面停止するとの報告を受けたことを記者団に明らかにした。
米国産牛肉の輸入全面停止 政府
【20:41】 政府は20日、米国産牛肉の輸入を当面、全面停止することを決めた。