「社会人基礎力」企業の希望と学生の実体に“差”

NHKの報道によりますと、経済産業省が考案した「社会人基礎力」についてアンケート調査を行ったところ、企業は就職に際し『主体性』『目標を設定し実行する力』を重視すると答えたのに対し、『柔軟性』『他人の話を聴く力』に自信があると答えた学生が多く、『主体性』に自信があると答えた学生は29%、『目標を設定し実行する力』は35%だったということです。NHKでは「企業が求める人物像と、学生の実態に差があることがわかりました。」としています。
経済産業省も、また不思議な取り組みを始めたものです。ちなみに、以下が「社会人基礎力」の一覧です*1。当然、数値化できない抽象的な概念です。

  1. 「前に踏み出す力」(アクション)」〜一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力〜
    • 主体性
      • 物事に進んで取り組む力
        • 例)指示を待つのではなく、自らやるべきことを見つけて積極的に取り組む。
    • 働きかけ力
      • 他人に働きかけ巻き込む力
        • 例)「やろうじゃないか」と呼びかけ、目的に向かって周囲の人々を動かしていく。
    • 実行力
      • 目的を設定し確実に行動する力
        • 例)言われたことをやるだけでなく自ら目標を設定し、失敗を恐れず行動に移し、粘り強く取り組む。
  2. 「考え抜く力」(シンキング)」〜疑問を持ち、考え抜く力〜
    • 課題発見力
      • 現状を分析し目的や課題を明らかにする力
        • 例)目標に向かって、自ら「ここに問題があり、解決が必要だ」と提案する。
    • 計画力
      • 課題の解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力
        • 例)課題の解決に向けた複数のプロセスを明確にし、「その中で最善のものは何か」を検討し、それに向けた準備をする。
    • 創造力
      • 新しい価値を生み出す力
        • 例)既存の発想にとらわれず、課題に対して新しい解決方法を考える。
  3. 「チームで働く力」(チームワーク)〜多様な人とともに、目標に向けて協力する力〜
    • 発信力
      • 自分の意見をわかりやすく伝える力
        • 例)自分の意見をわかりやすく整理した上で、相手に理解してもらうように的確に伝える。
    • 傾聴力
      • 相手の意見を丁寧に聴く力
        • 例)相手の話しやすい環境をつくり、適切なタイミングで質問するなど相手の意見を引き出す。
    • 柔軟性
      • 意見の違いや立場の違いを理解する力
        • 例)自分のルールややり方に固執するのではなく、相手の意見や立場を尊重し理解する。
    • 情況把握力
      • 自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力
        • 例)チームで仕事をするとき、自分がどのような役割を果たすべきかを理解する。
    • 規律性
      • 社会のルールや人との約束を守る力
        • 例)状況に応じて、社会のルールに則って自らの発言や行動を適切に律する。
    • ストレスコントロール
      • ストレスの発生源に対応する力
        • 例)ストレスを感じることがあっても、成長の機会だとポジティブに捉えて肩の力を抜いて対応する。

ついでに、『「社会人基礎力に関する研究会」委員名簿』というのも公開されていたので転載しますね。
【座長】

【委員】

調査比名目とかでお金が使われているとか。ネタにしかならないですね。

*1:経済産業省のWEBサイトより転載