ソニー、AVCHD規格対応ビデオカメラ発表

2006年7月19日、SONYAVCHD規格に対応し、それぞれ8cmDVDかハードディスクにハイビジョン録画可能な民生用デジタルビデオカメラレコーダー2機種を発表しました。DVDに記録するタイプは『ハンディカム HDR-UX1』で2006年9月10日に発売予定、ハードディスクに記録するタイプは『ハンディカム HDR-SR1』で2006年10月10日に発売予定です。価格はオープンです。
AVCHD規格は、圧縮方式に従来のMPEG2形式より圧縮率の高いMPEG-4 AVC/H.264方式を利用し(音声はドルビーデジタル(AC-3)方式かリニアPCM方式を利用)、同じ画質でデータ量が少なくなっています。このため、転送レートの遅い今までのDVDでも記録・再生を行うことができ、容量の少ないメディアでも長時間記録可能です。
HDR-UX1』では、8mmサイズのDVD-R、DVD-RWDVD+RWDVD+R DLの4種類のDVDメディアが利用できます。転送レートが5MbpsのLPモードで最長64分記録できます。もっとも画質のよい転送レートが12MbpsのHQ+モードだと最長30分録画できます。※ディスクを裏返す必要があります。
HDR-SR1』では、内蔵のハードディスクドライブに記録し、転送レートが15MbpsのXPモードで4時間、5MbpsのLPモードでは11時間記録できます。ハードディスクドライブには衝撃を吸収する「耐衝撃ダンパー」、落下を検知してヘッドを待避させる「3Gセンサー」、ヘッド待避時にデータをバッファ記録する「落下ストリームバッファー」などの対衝撃用の仕組みが導入されているということです。両機種ともHDハイビジョン画質以外にも、従来のSD画質でも録画可能です。また、動きの速い映像を撮影すると録画可能な時間が短くなります。
イメージセンサーにはソニー独自のクリアビッドCMOSセンサーを採用。スローモーション映像を撮影できる「なめらかスロー録画」を搭載しています。また、本体内蔵マイクで「5.1chサラウンド音声記録」が可能。液晶パネルは3.5インチのタッチパネルになっており、色再現範囲が約1.6倍、コントラストも約1.6倍、液晶ドット数は21.1万に向上しているということです。また、USBケーブルで接続することによりAVCHD方式のデータを直接パソコンにコピーし、DVDに記録して楽しむことができるということです。

店頭予想価格はDVDのが17万円前後、30GB HDD採用のが18万円前後の見込みだとか。



DVDで録画する方は、最高画質のハイビジョンで録画すると30分しか録画できないということで、そこが難点かなと思います。ただ、30分ぶっ続けで録画するということは、そう多くはないと思いますし、8mmDVDは余りかさばる品でもないのでminiDVのカセットを大量に所持することを考えれば、現実離れはしていない感じ。
HDDに記録する方は、メディアが交換できないという欠点がありますが、最高画質がDVDよりも綺麗に録画できて4時間録画できるというのは、結構便利だと思います。旅行に持って行くには不向きかも知れませんが、入学式や、運動会・発表会など、4時間も撮影しないイベントは多いですし、家に帰ってからすぐにパソコンにデータを移せば面倒もないかな…と。
あとは、価格とAVCHDの普及具合ですね。現在AVCHDに対応しているのは、このビデオカメラぐらいなので、ビデオカメラをテレビにつなぐかパソコンでしか映像が見られないわけで、AVCHDが普及しなければ余り使いやすいとはいえないと思います。かといって次世代DVDを搭載したビデオカメラが登場する様子はありませんし、民生用のハイビジョンビデオカメラの市場はどうなるんでしょう。
…impressの記事によると、AVCHDのDVDはPlayStation3PS3)でも再生可能だということです。そういえば、Blu-rayのコーデックはMPEG2とMPEG-4 AVC/H.264でした。H.264/AVCもサポートしてたんでしたね。ちなみにパソコンで再生する場合の推奨スペックはPentium 4 3.6GHz以上/Core Duo 1.66GHz以上でメモリ1GB以上だとか。これは、新しめのパソコンでないと無理ですね。