福田康夫元官房長官、自民党総裁選に立候補せず

2006年7月21日、元官房長官福田康夫衆議院議員は、所属する自由民主党森派会長の森喜朗前首相に対し、総裁選挙に出馬しない方針であると伝えたと言うことです。与党・自由民主党自民党)の総裁は、内閣総理大臣・日本国首相を兼任するのが普通で、2006年9月に行われる次の自民党総裁選挙では、麻生太郎外務大臣谷垣禎一財務大臣福田康夫官房長官安倍晋三官房長官の4人が「麻垣康三」の愛称で、現在の小泉純一郎総理の次の総理大臣、いわゆる「ポスト小泉」として目されていました。
この中で特に有力とされてきた安倍晋三官房長官が中国や韓国に対して強硬な姿勢を取っているのに対し、冷え込んだ日中・日韓関係を心配して福田康夫官房長官を押す声もありました。福田氏は70歳になり立候補しない理由は高齢だとする一方、靖国神社の首相参拝問題を巡り国論が二分することを避けたいという考えもあったようです。
安倍晋三官房長官は51歳。福田氏が小泉総理の靖国神社参拝やアジア外交に批判的な立場を取り、(表向きは年金未払い問題の責任を取る形で)小泉内閣を去ったのに対し、安倍晋三官房長官靖国神社参拝を強く支持、小泉総理も次期首相として期待しているのではないかと思います。