アメリカの上下院、民主党が過半数を占める

アメリカ時間の2006年11月7日に行われたアメリ中間選挙は、上院・下院とも民主党が勝利し、1994年に共和党が上下院を制して以来の12年ぶりに勢力が変わりました。中間選挙は、前の大統領選挙と次の大統領選挙のちょうど中間の年に行われる連邦議会選挙のことで、上院は日本で言うところの国会の参議院、下院は衆議院にあたります。上院議員の1/3、下院議員の全員を改選します。なお、議院内閣制をとる日本では、国会での勢力が直接首相や閣僚の人事に影響しますが、大統領制を取るアメリカでは、議会選挙と大統領選挙は全く別物で、大統領は国民から直接指名されているので、大統領や閣僚の人事には直接影響しません。ただし、今回の大統領選挙では先のイラク戦争の失敗から共和党の支持が離れており、アメリカのブッシュ大統領イラク政策の誤りを認めた上で、強硬派のラムズフェルド国防長官を更迭、後任に元アメリカ中央情報局(CIA)の長官で強硬派ではなくイラクについても明るいらしいゲーツ氏が起用される見通しです。
アメリカは民主党共和党の二大政党制です。ブッシュ大統領共和党の議員。アメリカ共和党は右派の新保守主義政党で、大企業やキリスト教右派、保守的な白人が主な支持者です。キリスト教右派の影響で反ゲイ、反中絶、反進化論を主張していますが、議員への拘束力は低く政策は流動的だということです。日本の自由民主党みたいなところです。アメリカ民主党共和党よりはリベラルよりの中道左派政党で、黒人やヒスパニック、アジア系の人や、肉体労働者、リベラルよりの高学歴知識層、大都市周辺に住む人が主な支持者だと言うことです。環境問題や人権問題、福祉については共和党より積極的な政策を行うそうです。ビル・クリントン前大統領は民主党でした。人種問題や移民問題、同性愛や同性間での結婚の問題、ES細胞問題等で融和的な政策をとったことで、白人層やキリスト教信者からの支持が低迷していましたが、今回の選挙では移民問題に強くでると主張したそうです。日本ではアメリカ民主党に該当するような政権は無いと思いますが、強いて挙げれば社民党でしょうか?でも別に社会主義では無い…?…日本の民主党はあまりリベラルではないですよね…?