日本政府、UFOの存在を確認せず

民主党の山根隆治参議院議員が、地球外から飛来してきたと思われる未確認飛行物体について、日本政府として存在を確認しているか問う質問主意書を提出したことを受けて、日本政府は2007年12月18日、存在を確認しておらず、特段の情報収集・外国との情報交換・研究などは行っていない、我が国に飛来した場合の対応についても特段の検討を行っていない、という内容の答弁書閣議決定しました。

2007年12月18日午前の官房長官記者会見(izaより引用)
先日民主党参院議員から未確認飛行物体(UFO)に関する質問主意書が出され、本日、政府としては存在の確認していないなどとする内容の答弁書が出されたが、この質問の内容や答弁書の内容について長官の考えは
「うーん、まあ、あのー、政府のそれは公式答弁としてはですね、UFOの存在は確認していない。だから、対策なども特段検討していないという極めて紋切り型の答弁しかないだろうと思いますけれども、あのー、私は個人的には、こういうものは絶対いると思っておりまして。個人的な、個人的な意見でありまして、政府答弁は政府答弁であります。そうじゃないと、いろんなところにあるね、ナスカ(の地上絵)のああいう、説明できないでしょ。と、思っているんですけれどもね。ま、ちょっと、これ以上広げないようにします。どうも。毎回、こういうご質問をお願いいたします」

防衛大臣記者会見概要(防衛省のWEBサイトより引用)
平成19年12月20日 (9時52分〜10時09分)
Q: UFO論議が注目を浴びていますが、大臣のご所見をお願いします。
A: 「UFOは、存在しない。」と断定できる根拠がありません。個人的に信じる、信じないという問題も色々あるのでしょうが、そういうような未確認飛行物体、あるいはそれを操る生命体、それが「存在しない。」と断定し得る根拠が無いのであって、防衛省というよりは私個人の話ですが、「存在しない。」と断定し得ない以上、それはいるかもしれない。少なくとも「ない。」と断定するだけの根拠を私は持っていません。ですから、「そういうものも有り得るだろうね。」ということだと私は思います。
Q: その場合、防衛力のあり方について、何か影響がありますでしょうか。
A: 「ゴジラ」という映画がありますが、その時に自衛隊が出ますが、「一体何なのだ、この法的根拠は。」という議論があまりされません。映画でも、そこで防衛大臣が何かを決定するだとか、総理大臣が何かを決定するというシーンは無いわけです。ただ、ゴジラがやってきたということになれば、これは普通は災害派遣になるのでしょう。ですから、それが命令による災害派遣か、要請による災害派遣は別にして、これは災害派遣でしょう。要するに天変地異の類ですから、モスラでも同様であろうかと思いますが、これがこのUFO襲来という話になると、これは災害派遣なのかなということになるでしょうね。つまり、その場合は領空侵犯なのかというと「あれは外国の航空機か。」ということになるわけです。普通に考えれば、外国というカテゴリーにはまず入らないでしょう。航空機というからには、翼があって揚力によって飛ぶのが航空機ですから、そうするとUFOが何によって飛んでいるのか、これは色々な議論があるのでしょうけれども、それをそのまま領空侵犯で読めるかというと中々厳しいかもしれない。そうなってくるとこれは飛翔体なのかということになると、どうなるのか。しかし、例えば隕石が降ってきたということと同じに考えられるか、隕石は自然現象ですから、何の意志もなく降ってくるわけですが、UFOの場合には意志なく降ってくるわけではないので、これをどのように法的に評価するのかということもあるのでしょう。そうすると、災害派遣が使えるのか、領空侵犯でもどうもなさそうだ。そうすると防衛出動かということになるのですが、それはわが国に対する急迫不正の武力攻撃のように考えるかというと、そうはならないのでしょう。よくテレビにあるようにUFOが襲来して、色々な攻撃を仕掛けるということになれば、それはそういう評価も成り立つのかもしれませんが、「地球の皆様、仲良くしよう。」とか言って降ってきた時に、それは、わが国に対する急迫不正の武力攻撃でもないし、また何らかの意志が伝達された時に、何を言っているのか、よく分からない。そういう場合に、一体どうやってわが方の意志を伝達するのかということもあって、別に当省としてこういう場合にどうするのかという方針を固めたわけでも何でもないのですが、これも私個人のお話であって、ただ、頭の体操ということはあまり好きではありませんが、色々な可能性というのは考えておくべきものなのでしょう。ある日突然そういうことが起こって、どうするのかということもあまり望ましいことではなくて、これも省としてそれに取り組むとか、そのようなことではありませんが、私自身として、一体どうなるのだろうなということは考えてみたいと思っています。今までも考えて来たし、大臣なる前に何かのテレビの番組で、「どうですか。」と聞かれて、「色々な可能性を考えていかければならないのでしょう。」ということは申し上げましたが、どうすべきか。その時に日本だけ襲来するのかというと、世界あちこちに襲来するのでしょう。その時に国連でそういう議論が行われたかというと、あまり承知をしていないところであって、そういうものが存在しないと断定し得る根拠がない以上は、やはり頭のどこかには置いておくべきではないのかと。ただ、当省として、そういう方針を決定したということではありません。