米軍研究所員が生物テロの容疑者に

アメリカ連邦捜査局(FBI)は2001年秋に起きた炭疽菌を利用した生物テロでの容疑者として、アメリカ陸軍感染症医学研究所の関係者を容疑者として絞り込んだと、アメリカのテレビ局などが報じています。
この事件では2001年9月以降、何者かが白い粉末状になった炭疽菌の芽胞を封筒に入れて郵送、報道機関や上院議員のなどに送りつけられ、報道関係者など5人が死亡したものです。
この事件を受けて、世界各国で白い粉を使用した悪戯が発生したほか、日本でも運送各社が粉上の物質の輸送について事前に説明を求めるなどの対応を取りました。
炭疽菌は土壌に生息・芽胞の状態で存在する常在細菌です。毒性があり、人の傷口や肺につくと炭疽症と呼ばれる症状を呈し、特に肺炭疽は極めて重篤な疾患を起こすそうです。人から人へ感染することはなく、抗生物質が有効です。ワクチンを接種することで予防することも可能ですが、副作用が多いので予防接種としては推奨されないそうです。