日経新聞編集局員、NHKを相手に訴訟を起こしていた民間団体に「ばか者」とメール

NHK自民党幹部の意向により番組内容を編集したために期待と異なる内容が放送された」として、NHKから取材を受けていた民間団体「『戦争と女性への暴力』日本ネットワーク」(バウネット)がNHKを訴えていた問題に関連し、2008年6月13日に日本経済新聞社の編集局員(記者)がバウネットへ不適切なメールを送っていたことが明らかになりました。

「報道ってのは取材先の嫌なこともちゃんと中立的に伝えるのが役目なんだよ。なんであんたがたの偏向したイデオロギーを公共の電波が垂れ流さなきゃいけないんだよ」(東京新聞電子版2008年7月5日)
「取材先の『期待』に報道が従うわけないだろ。ばか者」「あほか。あんたがたの常識のなさにはあきれはてる」(読売新聞2008年7月5日)

これに対し、2008年6月24日に日経新聞幹部がバウネットに直接謝罪したということです。

日経新聞「不適切なメールだった。社内規定に基づき、発信した局員を処分した」(東京新聞電子版2008年7月5日)
日経新聞「個人として行ったが、不適切な内容だった」処分した記者名や所属、処分内容は公表しない(毎日新聞電子版2008年7月5日)

バウネット代理人の弁護士「メールは名誉を侵害し違法で、新聞社のあり方としては深刻な問題」(産経新聞電子版2008年7月5日)



高裁ではバウネットの主張が認められ、政治家が具体的な内容を指示したわけではないが、NHKが政治家の発言を必要以上に重く受け止め、その意図を忖度して当たり障りのない番組にすることを考えて改変が行われたと認めていました。しかし、最高裁の判決ではNHKは取材先の期待に応える必要はなく、改変に問題はないとする逆転判決が言い渡されていました。メールは最高裁の判決が出た次の日に届いたと言うことです。