「近未来通信」の中継局オーナー制度で虚偽説明?

1,100万円をかけてIP電話の中継局のオーナーになれば、中継局の利用料金が通話料の中から支払われ、月に最大で50万〜80万円(実績)の収入となり、3年前後で元金を回収した後は、残り全てが利益となる。ランニングコストは固定費に含まれるほか、中継局の売却・廃止等も自由…と、この様な説明をテレビや新聞、雑誌で大々的に広告していた「近未来通信」(近未來通信)ですが、朝日新聞の報道によりますと、

実際には投資家から集めた資金の大半を配当に回す自転車操業だった。今月以降は、配当の支払いがほとんど停止。総務省は、事業の継続性に疑いがあるとして、電気通信事業法に基づき、強制力を伴う報告を求めた

だそうです。朝日新聞の取材に対し近未来通信は「通信収入に応じて配当しており、投資金を配当に回していることはない。売り上げが減って配当が遅れているだけで、経営に問題はない。ただ、投資家への返金には原則応じられない」と回答していると言うことですが、現在までに約900人が200億円近くを支払っていると言うことで、どうなるのでしょう。



新聞で広告を見て、お金がないにも関わらず「あ、良さそう」とか思っていたのは秘密です。

「著作権問題を考える創作者団体協議会」による主張の詳細とQ&A

スラドで扱われていたのですが、日本文藝著作権センターの機関紙「文藝著作権通信」7号に、「著作権問題を考える創作者団体協議会」の著作権法改正に関する主張の詳細とQ&Aが掲載されていると言うことです。こちらのページからPDFファイルが閲覧できます。
http://www.bungeicenter.jp/kikansi.htm
著作権問題を考える創作者団体協議会」(議長:三田誠広日本文藝家協会副理事長)は、著作権関係権利者16団体が著作権保護期間の延長実現をめざし2006年11月8日に設立されたもので、現在作者の死後50年である著作権の保護期間を、他の諸外国並に70年に引き延ばすよう要求しています。参加している著作権関係権利者団体は次の通り。

ちなみに、著作権の保護期間はアメリカやイギリス、フランス・ドイツ・イタリア・ロシア・オーストラリア等欧米の多くの国では70年、グアテマラでは75年、コートジボアールでは99年、メキシコでは100年です。インドとベネズエラが60年で、日本の50年は諸外国と比べて短いのは間違いありません。
ただ、著作権の保護期間を延ばしても利益がないとする意見も多く、例えばアメリカでは一部の企業の利益のためだけに著作権の保護期間が延ばされている実態を揶揄する「ミッキーマウス法案(ミッキーマウス法ミッキーマウス保護法)」という言葉もあります。機関誌に掲載されているQ&Aには、次のような質問が掲載されています。

  • Q、保護期間を延長しても当の作家は死んでしまっているわけですから、作家の創作意欲につながるとは思えません。
  • Q、保護期間の延長は一般の読者にどんな影響をもたらすでしょうか。
  • Q、最近は人間が長生きするようになりました。90歳、100歳まで生きる作家も珍しくありません。そこから70年も保護されるということになると、妻子ではなく、孫や曾孫の代まで財産権が保護されることになります。そのようなことが必要なのでしょうか。
  • Q、「ミッキーマウス法案」という言葉があるように、著作権保護期間の延長に対しては、一般の利用者からの反対の声も大きいのではないでしょうか。
  • Q、漫画やアニメが輸出されているといっても、文学や音楽を含めたコンテンツの輸出と輸入を比較すれば、日本はまだ輸入大国です。保護期間を短く設定しておいた方が、日本としては有利なのではないですか。
  • Q、世界標準が70年だとしても、日本には日本の考え方があるので、追随する必要はないのではありませんか。
  • Q、芸術は模倣によって生み出されるという考え方があります。保護期間が長すぎると、新たな芸術の創造を阻害するのではありませんか。
  • Q、保護期間の切れた外国の作品が、多様な翻訳で読めるようになり、多くの読者に歓迎されているという現実があります。この点についてはどのようにお考えですか。
  • Q、著作権の保護期間延長の問題と、著作者人格権とは、どのように関わってくるのでしょうか。
  • Q、著作権の切れた名作をネット上で公開している「青空文庫」などのボランティア活動が難しくなるのではないですか。
  • Q、インターネット産業の関係者から、著作権がコンテンツの流通を阻害しているという声があがっていますが、これに対してはどのように考えればいいでしょうか。
  • Q、共同声明に加わった16団体の中には、レコード会社や実演家など、著作隣接権の団体も加わっています。著作隣接権の保護期間延長も要望するのですか。
  • Q、記者会見を開き、省庁に要望書を提出したあと、どのような展開が予想されますか。保護期間の延長が認められる可能性はあるのでしょうか。



著作権法第一章第一節は「この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを目的とする。」となっています。作者の権利を保護するためには、著作権を死後も保護する必要はありませんし(それでは色々問題があるので死後50年ということになっていますが)、青空文庫の様にパブリックドメインを有効に活用している事例もあります。「インターネット」という優れたメディアができたので「絶版」という概念は消失しつつあります。著作権の保護期間を延長することが、文化の発展に寄与するか疑問です。
今回の要望は、基本的に映画会社やレコード会社、出版社の利益を考えたもので、これらの会社が不況に陥れば作品づくりがおぼつかなくなるのも事実です。…でも、死後70年は、やっぱり長すぎ…。パブリックドメインになるのは、丸々3世代前の作品と言うことになってしまう。「70年前に死んだ人」って、たぶん140年ぐらい前に生まれた人でしょうから…1866年生まれ…かろうじて江戸時代の人だよ。江戸時代の人の著作権を21世紀になっても守るって…どういう要件でしょうか。

忘却防止。「はてなが敬遠される3つの特徴〜つながりやすさの行き着く先」

id:hatayasan:20061110:p1
現在利用している、このブログサービス「はてなダイアリー」について、よその人が他のブログサービスと比べて「濃い」「融通が利かない」「理屈っぽい」と思っている理由について考察しています。面白いのでメモリンク
自分は単に利用しやすいから利用しているのですが、なるほど、閉鎖的だと思われているのか…。確かにシステムエンジニアみたいな人や弁護士みたいな人、医師みたいな人が沢山利用していますし、右翼っぽい人や左翼っぽい人も多いですし、難しいことを語る学生さんもいらっしゃいます。普通に利用していれば気にすることもありませんが、DTP関連に目を向けてみれば、「D.T.P.+営業メモ」のid:jdashさん、「街でみかけた書体」のid:taquetさん、「PDF/X研究室」のid:peh01404さん、「酒と猫と組版の日々」のid:totsugekiさん、他にもDTP関連の話題をされる方にはid:n-yujiさん、id:smoking186さん、id:Tq-bayさん、id:aopongさん、id:milkhoneyさん、id:t_traceさん他…。確かに濃い。
自分は他にも「Yahoo!ブログ」と「FC2ブログ」、シックス・アパートの提供する「TypePad*1とイラスト検索サイトが提供する「SURPARA BLOG」、SNSでは「mixi」を利用していますが、やっぱり「はてなダイアリー」が使いやすいです。箇条書きや引用、表組み、注釈、「続きを読む」などの「はてな記法」は便利ですし、ISBNコードやASINコード、JAN/EANコードを入力するだけで商品名と画像、リンクが表示されるのも便利です。各種はてなモジュールを自由に配置できるのも、特にはてなモジュールには有用な物が多いので大変便利です。キーワードに自動的にリンクが設定される機能も、関連記事を探しやすくて重宝していますし、動作もほどほどに軽く、グラフや地図、写真を表示するサービスと組み合わせれば更に便利です。データのインポート・エクスポートにも無料で対応してくれますし、有料で印刷してくれるサービスもあります。画像が1日当たり1枚で、小さいサイズに制限されていますが、事実上容量は無制限なので、考えようによっては利点だと思います(下手に大容量化されて、「最大何MB」と指定されるよりは現状のが好きです)。…確かに濃い。
やっぱりマニア受けする仕様だというのは事実だと思う。でも、それでいいと思う。
当初、「はてな」といえば「人力検索」のサイトで、こんなサイトが成功するのかな?と思いながら眺めていたのですが、みるみる利用者が増えてきて。身近な人の隠しサイトが「はてなアンテナ」で勝手にリンクされた事件が発端で、「はてな」ってどんなだろうと思い「はてな」にアカウントを作り、最初に「はてなダイアリー」で日記をつけてから本日で742日。他にもブログを複数利用してきましたが、やっぱりはてなダイアリーが便利で…、現在ではすっかり「はてな」ユーザーになってしまいました。
やっぱり「濃い」のがいいんだと思う。

*1:@niftyの「ココログ」やOCNの「ブログ人」と同じシステム

ギネス携帯電話早打ち記録

シンガポールで行われた携帯電話のメールの早打ち大会で、160文字(スペースを抜くと136文字)の文章を41.52秒で打った16歳の学生が、世界記録に認定されました。競われたのは、イギリスのギネス・ワールド・レコード社が発刊し、「世界一」を認定し掲載している有名な本『ギネス・ワールド・レコーズ』(以前の名称は「ギネスブック」で、日本ではこちらの名称の方が有名)が準備した次の文章です。

The razor-toothed piranhas of the genera Serrasalmus and Pygocentrus are the most ferocious freshwater fish in the world. In reality they seldom attack a human.

自分でキーボードで打ってみたところ、2〜3回で45秒ぐらいで打てるようになったので、普段から英文を打っている人にとっては難しいタイムではないように思います。…入力装置が携帯電話でなければ。
ちなみに2006年10月25日に上の文章を、アメリカのNuance Communications社が持つモバイル向け音声テキスト変換技術「Nuance Mobile Dictation」で入力したところ、16.32秒で入力できたと言うことです。音声入力技術の一般普及が待たれます。