定率減税廃止−政府税制調査会答申

総理大臣の諮問機関である政府税制調査会は本日の総会で、2007年の定率減税全廃を答申しました。

小泉純一郎内閣総理大臣「誰でも増税反対という中で、全体の財政とやるべき政策を考えて『やむを得ないなあ』という理解を得るのが大事だと思いました」

定率減税とは、所得税や個人住民税の税金を一定の割合でおまけする仕組みで、不景気対策として1999年から導入されていました。所得税では20%(上限25万円)、住民税では15%(上限4万円)がおまけされており、共同通信の記事に寄れば、「年収700万円の家庭(夫婦2人、子ども2人)では1年に8万2000円負担が増えることになる。」ということです。
これにより実質的には約3兆3000億円の増税となりますが、調査会では「減税措置を止めるので増税ではない」とか「恒久減税ではない、恒久的減税だ」とか、そういうお話があったそうです。この後、党と国会で議論が行われ、増税が実施されると思われます。
また、別のところでは消費税引き上げ議論も高まっており、税負担が一挙に増えそうです。自民党は「サラリーマン増税は行わない」と公約に掲げ大躍進を果たしましたが、選挙後に首相がサラリーマン以外からも税金を増やすからサラリーマン増税ではない…みたいなことを言っていましたが、こんな適当なことでよいのでしょうか。
ただ、日本の財政が苦しいのは事実で、増税はある意味不可避です。日本は借金大国なので、今後、景気が回復し利率が上がれば更に窮地に陥ります。政治家が馬鹿なのか、政治家を選ぶ国民が馬鹿なのか分かりませんが、とりあえず、成果を期待します。