はやぶさ(MUSES-C)、イトカワの資料採取工程成功!

日本の小惑星探査機「はやぶさ」は、日本時間の本日2005年11月26日午前7時すぎ、およそ2億9千万キロ離れた小惑星イトカワ」へ着陸し、試料を採取するために直径1cmで5gの金属球を秒速300mで発射した模様です。午前8時40分に確認されました。試料の採取に実際に成功したかは地球に試料が届くまで分かりませんが、宇宙航空研究開発機構JAXA)では「はやぶさに採取を直接確認するセンサーはないが、地上試験で金属球を打ち込むと必ず採取できており、今回も成功したと考えている。探査機の動きは計画通りだ」としています。

はやぶさは、イオンエンジンで初の長期間航行を行ったほか、自立航法技術の実証、世界初の小惑星からの離陸と月以外の天体からの試料採取と、127億円*2という低予算で大偉業を成し遂げました。
今後、2007年6月頃に地球に帰還し、減速させずに秒速12kmで大気圏に突入させ、オーストラリアの砂漠地帯にサンプルの入ったカプセルを落下させる予定です。期待しています。

*1:宇宙作家クラブの会員さんは記者会見に参加し内容をインターネットで公開するなど、天文ファンには嬉しいお仕事をされています。

*2:航空自衛隊が100機所持しているF-2支援戦闘機1機で120億円、ジャンボジェットB747は200億円です。ちなみに日本政府の情報収集衛星(スパイ衛星)は1機約500億円の総額2,500億円。運輸多目的衛星・ひまわりは1機およそ1,000億円の2機体制で運用される予定です。