イタリア制度改革大臣、イスラム教徒を煽り解任

2006年2月14日、イスラム教の予言者「ムハンマド」をテロリストに見立てた風刺画をプリントしたTシャツを着てテレビに登場し「イスラムとの対話などというおとぎ話は捨てる時だ。今日からTシャツを着る。希望者にも分ける」と発言したイタリアのカルデロリ制度改革大臣ですが、イタリアのベルルスコーニ首相は17日夜に解任を決め、18日カルデロリ制度改革大臣から辞表が提出されました。
カルデロリ氏はイタリア極右政党に所属。「表現の自由」を守るためと称し問題のTシャツを着ることを宣言し、今後も「これまで信じてきた価値を守るために闘い続ける」としています。今回の問題では、各国が懸念を表明しているほか、デモ隊が暴徒化し死者が出る事件も起きています。
問題になっている風刺画は、イスラム教の信仰がテロリズムの「精神的な弾薬」になっているとの思いを、ムハンマドが爆弾の形をしたターバンを巻いている図柄に表したもので、2005年9月にデンマークのユランズ・ポステン紙に掲載されたものが、今年に入りヨーロッパ各国の新聞が「表現の自由」を掲げて掲載し、イスラムの人から反感を買っていました。
イスラム教では偶像崇拝を禁じており、特に預言者ムハンマド(以前の日本ではモハメッド、マホメットなどとも呼ばれていた)は、イスラム教の創始者であり、例え好意的な絵であっても描くことは慎まれる行為です。



表現の自由は守られるべき権利であり、個々の新聞が自らの判断で風刺画を掲載することに問題があるとは思いませんが…、今回のはイスラム差別ですよね?イスラム原理主義者とイスラム教徒の区別が付かずにイスラム教の創始者をテロリストの様に描き、集団でその絵を掲載したのです。デモが暴徒化し死者が出ているのは穏やかではありませんが、新聞各社は責任を持った行動をして欲しいと思いますし、イタリアのカルデロリ制度改革大臣については、仮にも世界三大宗教創始者を、けなすような発言はあってはならない行為だと思います。