IWC/捕鯨再開支持の宣言が採択される―33対32の僅差

欧米の「鯨は知的生物だ」という思想の影響を受けて捕鯨の禁止を主張する場となっていた国際捕鯨委員会IWC)ですが、現在開催中のIWC総会で商業捕鯨再開を支持する宣言が採択された模様です。この様な内容が採決されるのは、1982年に商業捕鯨が一時的全面停止にされて以来初めてだとか。
IWCはクジラの保護を目的に商業捕鯨を禁止してきましたが、クジラが増えた影響で他の海洋生物の数が減少し問題になっています。今回の宣言は、日本などの捕鯨国がIWCの活動正常化を求める宣言を提案したもので、「商業捕鯨一時禁止措置は、もはや必要ない」などと商業捕鯨一時禁止決定に批判的な内容になっています。
これを受けて捕鯨反対国のイギリスでは世界的な公共放送であるBBCが、「捕鯨」を「鯨を殺害」と言い換え、クジラが血しぶきを上げながら捕獲されている映像を利用しつつ、『日本が調査捕鯨名目で「殺害」している』などと伝えたとか、伝えないとか。
宣言はIWCの公式な見解とはなるものの宣言の内容に強制力はなく、また反対国の反発も大きいので、今回の宣言を受けて直接的に捕鯨が再開される可能性は低いのですが、農林水産省などは今回の採決を歓迎しています。