抗菌剤が全く効かない結核菌が報告される

結核と言えば結核菌が感染して起こる病気で、かつては不治の病として恐れられ、日本でも多くの人が命を落とした恐ろしい病気でした。抗生物質の発見により、ここ数十年の間に結核に感染して死亡する人はほとんど居なくなりました(それでも世界中では年に300万人が結核により亡くなっていると言うことです)。
ところが先月、イタリアで抗菌剤が全く効かない結核菌が検出されたと言うことです。抗生物質をはじめとする抗菌剤は、効果的に投与しないと耐性を持つ菌を生み出す危険があります。抗菌剤が全く効かない結核菌も、専門の病院以外で抗菌剤の投与を受けるなどして発生したと思われます。現在までに数種類の抗菌剤に耐性を持つ多剤耐性結核菌は確認されていました。
抗菌剤が効かない菌に対しては効果的なな治療方法がないために、治療が大変難しくなります。この様な菌が広く広まらないことを願うばかりです。