英会話教室大手「NOVA」事業を売却へ

2007年10月26日に会社更正手続開始の申立を行った英会話教室最大手の「NOVA」ですが、2007年11月6日、更生計画認可を前に株式会社ジー・エデュケーションへ一部事業を譲渡(売却)することを内定したと発表しました。
「NOVA」は1981年8月に「有限会社ノヴァ企画」として設立されました。その後「駅前留学」のキャッチコピーで全国の駅前に教室を開き、最盛期には教室数が669、受講者数は48万に達しました。料金は前払い制で期間限定の「レッスンチケット」を購入だったのですが、受講者数の増加に講師の数が足りず、お金を払ったのに授業が受けられなかったり、企業ぐるみクーリングオフの拒否や中途解約時の返還金の過少算出など、運営上の問題が多数見つかったため、2007年6月13日、経済産業省が6ヶ月間「1年を超えるコース及び70時間を超えるコースの新規の長期契約について受付の停止」を命令、解約者が急増し経営状態が極端に悪化、会社更生法を申請するに至りました。
売却先のジー・エデュケーションは、飲食店などを経営するジー・コミュニケーションの子会社で、学習塾を経営している企業です。とりあえず、教室30を再開して、200教室まで再開させるとか。受講者が既に払い込んでいる受講料は返還されず、未受講分の授業を4分の1を追加負担で受けられるようにすることで対処すると言うことです。講師と従業員は基本的に採用する方針とのこと。「NOVA」の商標は一応受け継がれるものの、使用されるかどうかは現時点では決まっていません。
被害を受ける債権者数が「戦後最大の数」と言われている今回の経営破綻劇。何万人もの受講者がが数十万円の損失を被り、還ってこない受講料の合計金額は400億円。どうしてこの様なことになってしまったのでしょうか。