イスラエル軍がガザ地区を空爆、死者数300人近く

2008年12月27日から28日にかけて、ユダヤ人の国であるイスラエルの軍隊が、イスラエルに隣接しパレスチナ人が住むパレスチナ自治区ガザ地区へ断続的に大規模な空爆を行い、アメリカのCNNテレビの報道によれば死者は少なくとも275人、負傷者も600人に達しているということです。死傷者の中には一般市民も含まれています。イスラエル軍は攻撃の理由について、ガザ地区を実行支配する政党・イスラム原理主義団体「ハマス」がイスラエルに向けてロケット弾110発余りを発射し、1名の死者が出たことが理由だとしています。ロイター通信によれば、イスラエル側に負傷者は出ていないが、世論調査で与党の支持率が低下しているために2009年2月に実施される総選挙を前に対応する必要があったと紹介しています。
イスラエルハマスは半年間の停戦していましたが、2008年12月19日に失効していました。
イスラエル軍の大規模な空爆を受けて、国際連合安全保障理事会は、全当事者に対し即時の軍事行為停止を求める報道機関向け声明を発表しました。

ジャーナリストの筑紫哲也氏、亡くなる

2008年11月7日午後、TBS系列の「筑紫哲也NEWS23」でメインキャスターを努めるなどしたジャーナリストの筑紫哲也氏が、癌のため73歳で亡くなりました。
筑紫氏は朝日新聞の記者から、雑誌の編集長を経て、1989年10月「筑紫哲也NEWS23」のメインキャスターとなりました。テレビ朝日系列「ニュースステーション」の久米宏氏とともに、激しい視聴率争いを繰り広げました。2007年5月14日の放送でガンであると発表、以降番組をお休みし、何度か番組に出演したものの、2007年10月にはメインキャスターが変わり、2008年3月にはタイトルが「NEWS23」へと変更されています。筑紫氏はヘビースモーカーだったそうです。

アメリカ大統領選挙、オバマ氏に当確

日本時間の2008年11月5日午後1時ちょうど頃、アメリカで行われた大統領選挙について、報道各社はアメリカのABCテレビの報道を引用する形で、民主党オバマ氏が当選を確実にしたと伝えました。オバマ氏はアメリカで初めての黒人の大統領になります。
現在の共和党ブッシュ政権大量破壊兵器を持っていないイラクへ攻撃を加え、実質的な独裁政治を行っていたフセイン政権を倒したものの、アメリカ軍やイラク国民に多大な被害をもたらしました。ハリケーンカトリーナへの対応を誤り、2000人近い犠牲者を出しました。また、金融政策に失敗し、世界的な金融危機を引き起こしました。
日本時間の午後1時18分頃から、共和党のマケイン候補が敗北宣言を行いました。1時57分頃にオバマ候補が演説会場に姿を現し、58分頃から勝利演説を始めました。

空自トップ、懸賞論文応募で更迭され定年退職に

2008年10月31日、田母神俊雄・第29代航空幕僚長*1アパグループ第一回「真の近現代史観」懸賞論文で、最優秀藤誠志賞を受賞し、アパグループのWEBサイトで論文(?)が公開されました。ところが、第二次世界大戦中に日本がアジア諸国を植民地化したことについて「我が国が侵略国家だったなどというのは正に濡れ衣である。」などと政府見解とは真っ向から異なる内容が含まれていることが問題となり、即日更迭。航空幕僚監部付となり、週が開けた3日付けで定年退職となりました。退職後に記者会見で田母神氏は以下のように語りました。退職金は受け取る模様です。

このほど自衛隊を退職するにあたって一言所感を申し上げます。私は10月31日付で航空幕僚長を解任され、11月3日付で自衛官の身分を失うことになりました。自衛隊に勤務して37年7カ月、防衛大学校から数えれば通算41年7カ月になります。自衛隊関係者や国民の皆様方の支えがあって今日まで勤め上げることができました。感謝に堪えません、誠にありがとうございました。解任の理由は、私が民間の懸賞論文に応募したその内容が「政府見解と異なって不適切である」というものでした。しかし、私は国家国民のためという信念に従って書いたもので、自ら辞表の提出は致しておりません。その結果、解任という事態となりましたことは自衛隊とともに歩んでまいりました私にとりまして断腸の思いであります。もとより私にとって今回のことが政治に利用されるのは本意ではありません。また、航空自衛官、ひいては自衛隊全体の名誉が汚されることを何よりも心配致しております。
私は常々、「志は高く熱く燃える」ということを指導してまいりました。志が高いということは自分のことよりも国家や国民のことを優先するということです。熱く燃えるということは、任務遂行にあたりいかなる困難に突き当たろうとも決してあきらめないということです。論文に書きましたように、日本は古い歴史と優れた伝統を持つすばらしい国家です。決して「侵略国家」ではありません。しかし、戦後教育による「侵略国家」という呪縛(じゆばく)が国民の自信を喪失させるとともに、自衛隊の士気を低下させ、従って国家安全保障体制を損ねております。
日本の自衛隊ほどシビリアンコントロール文民統制)が徹底している「軍隊」は世界にありません。私の解任で、自衛官の発言が困難になったり、議論が収縮したりするのではなく、むしろこれを契機に歴史認識と国家・国防のあり方について率直で活発な議論が巻き起こることを日本のために心から願っております。 (11月3日23時53分配信 産経新聞

この時期に論文を書いた理由は
「日本が21世紀に国家として発展していくためには自虐史観から解放されないと、日本が自主的な判断で政策がやりにくいと思った。論文がこれほど大騒ぎになるとは思わなかった。もう日本もそろそろ自由に発言できる時期になったと思った私の判断が誤っていたかもしれない」
−−内容については
「誤っていると思わない」
−−国会の参考人招致に応じるか
「積極的に応じたい」
−−政府の歴史認識が誤っていると思うか
「検証してしかるべきだと思う」
−−中国、韓国が不快感を示しているが
「それは見解の相違だ。相手がどう思うかはこちらがコントロールできない。そこは大人と大人で、理解し合って付き合えばいい」
−−制服組トップの発言は重いが
「このくらいのことを言えないようでは、民主主義国家とはいえない。政府見解に一言も反論できないなら、北朝鮮と同じだ」
−−政府の見解に反対することは政治の決定に反対することにならないか
村山談話なるものが、本当に検証されて、日本国民全員が納得できるものなのかは疑問がある」 
(11月3日23時35分配信 産経新聞

この論文ではコミンテルンをはじめ、「日本はルーズベルトの仕掛けた罠にはまり真珠湾攻撃を決行」など、中国やアメリカによる陰謀に日本が巻き込まれたのだと強く主張しています。また、「私たちは多くのアジア諸国大東亜戦争を肯定的に評価していることを認識しておく必要がある」などとして、「嘘やねつ造は全く必要がない。」「私たちは輝かしい日本の歴史を取り戻さなければならない」としています。

麻生総理大臣「再発防止のための措置を徹底するとともに、監督責任を明確にしてほしい。また、国会審議を通じ、国民にきちんと説明してほしい」(NHK
河村官房長官「田母神氏が適任であるということで航空幕僚長に任命したが、結果的に政府見解と異なる考えをあのような形で公表したのはきわめて不適切だったので解任した。参議院で、インド洋での海上自衛隊による給油活動を継続するための法案が審議中なので、ていねいに説明していくことに尽きる」(NHK
浜田防衛大臣航空幕僚長という要職にあった者がこのような不適切なことを起こしたことはまことに遺憾で、二度と起きないよう誠心誠意努めたい」「自衛隊員が偏向した歴史認識を持つことなく事実を客観的に理解し、強い使命感を持つことは、自衛隊が適切に任務を遂行するために必要不可欠だ。防衛省では、これまでも自衛官に対し歴史やシビリアンコントロールに関する教育を行ってきているが、今後も村山元総理大臣の談話をはじめとする政府の歴史認識を踏まえた適切な教育を進めたい」「みずから辞職する意思もなく、また処分のための手続きに応じる見込みもないことから、このまま自衛官の身分に置くことは好ましくないと判断した」(NHK
中曽根外務大臣「さきの大戦への政府の立場は『村山談話』などに示されており、論文は不適切だ。中国、韓国にすでに説明しているが、今後機会をとらえて必要があれば説明していきたい。任を解き、退職の措置を取ったことは適切であり、退職金の問題は、規定があり、防衛省が考えることだ」(NHK
石破農林水産大臣*2航空自衛隊のトップの地位にある人が、政府の見解と明らかに異なることを発表したことは、政府内で意見が割れているとも受け取られかねず、文民統制の考え方からして好ましくない」(NHK
舛添厚生労働大臣は「航空自衛隊のトップである以上、政府の一員であり、政府の見解とそごをきたさない形で発言すべきであり、防衛大臣の決定は妥当だ。ただ、今回は刑法犯罪を犯したわけではなく、定年退職という措置を取ったのだと思う」(NHK
塩谷文部科学大臣は「論文は、空幕長という立場においてはたいへん不適切だ。論文の中で『戦後教育のじゅ縛』と指摘しているが、そういうことはなく、できるだけ正しくしっかりと教えており、村山談話、あるいは小泉談話で侵略戦争ということを明確にうたっている」(NHK
斉藤環境大臣は「国の基本的な方針に反する発言を行い、まったく良識を欠いている。地位にふさわしくない言動、行動であり、更迭は当然だ」(NHK
中川財務・金融担当大臣は「論文を読んでいないので、中身についてコメントは控えたい。総理の判断をわれわれは尊重しなければならない」(NHK
民主党・小沢代表「彼は以前にも同じ趣旨の論文を書いている。そういう主張の持ち主であることを知りながら、あえて航空幕僚長に任命した政府には非常に大きな責任がある。ただ更迭すれば済む話ではない」(NHK
民主党・山岡国会対策委員長「田母神氏本人から事情を聞くなどして、真意をただす必要があるし、論文の内容以上に、こうした人物を航空幕僚長に任命した政府の責任は重い」(NHK



…内容的に、自分の知っている陰謀論を並べてみたという感じで…氏の考えと実際の歴史には若干の食い違いがあるように思います。恐らく、こういう陰謀論的なお話が大好きな方なのでしょうね…というのが、率直な感想。

この際、日本に侵略の意志はなく純粋にアジア諸国のために戦ったとしましょう…、それでも酷い内容です。空自幕僚長が、こういう想像力豊かな方だったと思うと悲愴感が溢れてきますね。

日本人4人がノーベル賞受賞。

スウェーデン王立科学アカデミーは2008年10月7日と翌8日に、日本人4人にノーベル賞を授与すると発表しました。ノーベル賞を受賞する4人です。

授賞式は2008年12月10日に、ストックホルムで行われます。

放火で15人死亡、宿泊可能な個室ビデオ鑑賞店で

2008年10月1日午前3時頃、大阪市浪速区にある個室ビデオ鑑賞店「キャッツなんば店」の室内にて、無職の46才の男性が自殺願望から持っていた新聞紙に火をつけて放火、男性は恐くなって逃げましたが、煙が充満し、他の部屋で寝ていた男性客15人が一酸化炭素中毒で死亡しました。放火した男性は当初、寝る前にたばこを吸っており出火当時は寝ていたと話していましたが、後に放火を認めました。生きていくのが嫌になり死にたかったと言うことです。
ビデオ鑑賞店はビルの1階にあり、消防法上の問題はなく火災発生時にはベルもなったものの、狭い場所に個室がいくつもあり外に出るのは難しく、窓や排煙の施設もないということです。店内にはビデオを置いている場所と、ビデオを鑑賞するための密閉された個室があり、宿泊することも可能でした。店は駅の近くにあり、宿泊目的で使用している人も多いと言うことです。